Sデッキを作る上で基本となっている理屈
どもです。
今回はタイトルの通り、自分がSデッキを作る上での考え方の基礎……つまり理屈をまとめていきます。
1:Sデッキはデッキパワーが低い
大前提。
Sデッキは、DOBを稼ぐために「あまり強くない」「ちょっと使いづらい」カードが多数投入されています。
赤の5CPスピムユニットとして《暴虐のネビロス》が3枚積まれているのと《ストライクナース》が3枚積まれているのとでは、やはり前者の方が使い勝手がいいでしょう。
そんな1枚1枚のカードパワーの積み重ねにより、デッキのパワーも決まっていきます。
ですから、DやCデッキのパワーが100や90とするならば、Sデッキは50、うまくいっても60くらいのデッキパワーしかないのではないでしょうか。
さて、『Sデッキはデッキパワーが低い』。
これが成り立つと仮定すると、以下の理屈が導けます。
1-1:Sデッキは、先攻型が有利である
単純に計算します。
デッキパワー100の中にある1枚のカードパワーの平均は、100/40=2.5。
対し、デッキパワーが50の場合は、その半分なので1.25です。
さて、これらのデッキ同士が戦うとします。
互いに『デッキのカード全てが手札にある』状態で戦えば100vs50となりその差、50。この50の力量差を、プレイングなり運なりで埋めていかなければいけないわけです。
ですが、デッキのカードのうちランダムの4枚だけで戦うとするならば、それは10vs5の勝負。パワー差が50からたったの5となり、差だけで考えれば100vs95の勝負と同じです。
ただもちろん、ドローで手札に持ってくるカードのパワーの平均は、デッキパワーが高い方が有利。それゆえターンが経過し、ドローを重ねるにつれ、両者のパワー差は開いていき、最終的には100vs50になってしまいます。
ならばどうするか?
→デッキパワーの差が低いうちに、勝負を決めてしまえばいい!
ニケバアル型などが、その典型ですね。
たとえ相手が使用率トップ常連の《戦神・毘沙門》を手札に握っていたとしても、4ターンで勝負を決めてしまえば(CP増加がない限り)毘沙門は出てこれません。だったら、場に出せる《クマゴロウ》の方がまだ使い勝手があります。そういう理屈。
1-2:Sデッキは、なるべく4ptのカードを多く入れたほうがよい
言い方を変えれば『Sデッキは、なるべく0ptのカードを多く入れたほうがよい』となります。
これも単純に考えます。
『DOB2pt×40』と『4pt×20+0pt×20』。
この2つはどちらもSデッキですが、ランダムで4枚を抜き出したとき、後者は0ptのカードが4枚になる可能性を持っています。そのときその4枚だけを見るならば、DやCデッキのパワーと同じになっています。
もちろん、ターンが経過し、ドローを進めるたびに、残されていた弱いカードを引いてくることになるので、パワー差がつく前に勝負を決める必要があり、これは1-1の理屈に繋がります。
ただ、当然のことながら後者は『ランダムで4枚抜き出したとき、4ptのカードが4枚になる』可能性も同じだけあります。
そうなってしまっては、『4pt×40』で構成されたSデッキを超えたSデッキ――スーパーSデッキと呼ぶに相応しいデッキとパワーが同等に成り下がります。
ならばどうするか?
→諦めてください。それがSデッキの宿命です。
尖っているのがSデッキ。丸く戦えるのがCデッキ。
時折「Sデッキは運ゲー」などと揶揄されるのは、こういう理由もあるでしょう
……と、思うじゃん?
ただ尖っているだけのSデッキを作ったり使ったりするだけだったら、自分はSデッキにここまで入れ込んでいません。(尖っているだけのデッキも、もちろん好きですが)
Sデッキビルダーの神髄は、丸く戦えるSデッキを目指すことにあり!
そしてそれは、決して不可能なことではありません。
実際、一時期のSデッキブームの際は、ほぼほぼ丸く戦えるSデッキが生まれたからこそだと思います。
もちろん、あのときはDOBの付き方が異常ではありましたが、4ptカードの選定や組み方が難しくなっただけで、丸く戦えるSデッキは今でも作れると思っています。
……と言うわけで、もうすぐDOBの更新ですし、次回からはそれを踏まえたうえでの試行錯誤の過程を綴っていければと思います。
ではでは。